「人生会議(=ACP)してみませんか?

「人生会議(=ACP)」
してみませんか?

どのような生き方を望むか、どのような最期を迎えたいか、考えたことはありますか?
人生の最期をどのように過ごしたいかは、一人ひとり異なると思いますので、あなたが人生において大事にしたいことや心づもりを考え、ご家族やお友達、医療者と話し合ってみませんか?
いざとなった時には、ご自分の意思を表すことができないこともあります。医療・介護などの専門職が皆さんを支えます。

ACP(アドバンスド・ケア・プランニング)とは

ACP(アドバンスド・ケア・プランニング)は、人生会議とも呼ばれてます。
医療やケアが必要になったときに、どんな治療やケアを「誰から」、「どこで」、「どのような形」で受けるのかをご家族や医療者とともに話しあい、考えていくプロセスです。スタートするタイミングは決まっていませんが、治療の開始前や健康なうちに、ご自身にとって大切なことを考えておくことが重要です。

大切な人の死に対する心残りはありますか?(人生の最終段階における医療に関する意識調査)

  • ー心残りがある内容の一部ー
  • ① あらかじめ身近で大切な人と人生の最終段階について話し合えていたら…
  • ② もっと早く医療や介護関係者等と人生の最終段階について話し合いをしていたら…
  • ③ 信頼できる医療や介護関係者等と出会えていたら…
  • ④ 同じ医師に継続して診療してもらえていたら…
  • ⑤ 大切な人の苦痛がもっと緩和されていたら…
  • ⑥ 望んだ場所で療養できていたら…
  • ⑦ 望んだ場所で最後を迎えていたら…

事前に話し合えば、いざとなった時、大切な人の心の負担を軽くすることができます。

動画で知る

(引用元:一般社団法人 日本老年学会 ACP動画)

ACPの進め方

ACP は、以下のような流れで進めていきます。

ACPの進め方パソコン用
ACPの進め方スマートフォン用

Step1 
治療する際に大切にしたいことを考えてみましょう。

例えば・・・楽しみがあること、できる限りの治療を受けること、好きな物が食べられること、落ち着いた環境で過ごせること、仕事や学業、趣味を続けたいなど

Step2  
もしもの時、あなたの思いを尊重し、考えて伝えてくれる人を選びましょう。

信頼できる人はだれですか?その人に病気のことを話せていますか?病気のことを伝えたいのに、伝えづらいと感じる人はいますか?病気や治療について、医師からどこまで詳しく説明(余命など)を聞きたいですか?
(信頼できる人は一人である必要はありませんし、血縁関係でなくても問題ありません。)

Step3 
希望する医療やケア、望まない医療やケアについて話し合いましょう。

大切にしたいことができない状態になったらどうしたいですか?
 ▷意識の回復が見込めなくなったときに、最期まで諦めずに治療をしたいと思う人もいれば、無理せず自然に任せたいという人もいます。
最期の場所を選ぶとしたらどこがいいですか?
 ▷自宅?介護施設?緩和ケアの受けられる病院?
自分の思いが伝えられなくなったらどうしてほしいですか?
 ▷自分の望んでいたようにしてほしい?医療者と信頼できる人とで相談してほしい?

Step4  
話し合った内容は書き残しましょう。

自分の価値観に合わない選択は、納得や満足を得られず、クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)を下げてしまう可能性があるため、ACP では価値観に寄り添うことが重要となります。ACP を行うことで、あなたは希望や決定を共有することにより、医療者たちから知識や情報を得ることができます。家族、医療者は、あなたの価値観や希望に沿った医療やケアを検討することが可能になります。

Step1~4 を繰り返し考え、話し合いましょう。

病状や周囲の状況は時間の経過とともに変化するため、一度で決める必要はありません。いったん決定したことも、何度も繰り返し見直していきましょう。

ACP をするメリット、デメリット

ACP を行うと、あなたや大切な方、医療者に以下のようなメリット・デメリットがあります。

希望するケアが受けられる
自分と向き合うことができる
家族の不安や悲しみが減る
家族や医療者との話し合いがスムーズになる

将来の予想は難しく、実施するタイミングが難しい
つらい体験になることがある
時間と手間がかかる
自分の考えが変わることがあるので、見直しが必要

当院の取り組み

当院では、様々な職種が連携しチームで患者様のサポートをさせていただいています。ACP においては、入院時にリーフレットをお渡しすると共に、院内で統一した記載用紙を用意し、ご記入いただいています。
また、患者さんとご家族の治療上の不安や悩み(自宅での生活のこと、経済的なこと、仕事のことなど生活の気がかり)に対応するために、患者総合支援センターを設置しています。(1 階①番窓口)専任の看護師や医療ソーシャールワーカーが皆様のお話を伺い、問題解決のお手伝いをさせていただきます。

入院時のリーフレット

ACP 用紙

※上記をクリックすると、書式が開き、ダウンロードができます。


Q&A

いつ始めたらいい?

A.スタートするタイミングは決まっていませんが、病気が見つかった時や治療の開始時に考えてみるとよいでしょう。

一人で考えてもいい?

A.一人で考えても良いです。その後、家族や大切な人と話し合ってみましょう。あなたのことをよく知っているケアマネージャーや、担当医等の医療・介護の専門職とも話しておくことがおすすめです。

ACP 用紙の内容を全て記入しないといけないの?

A.全ての内容を一度に考える必要はありません。決められない項目があっても構いません。
まずは自分にとって大切なことは何か考えることから始めてみましょう。

一度決めたことを変えてもいいの?

A.何度変更しても大丈夫です。その都度話し合いましょう。
話し合った内容は記録しておくことも忘れないようにしてください。

記入したあとはどうするの?

A.初めて記入した時や内容を変更した時は、主治医や看護師に渡し、内容を共有し、気持ちを話してください。
自宅では、保管場所を誰かに伝えておくと緊急時にも安心です。

終活、エンディングノートとは違うの?

A.終活は一般的にお葬式やお墓、遺言、相続などの死後の準備が主で、それらを書き留めるノートのことをエンディングノートなどと呼びます。ACP は、今の自分の価値観や生き方、 医療や介護など、これからの過ごし方を、ご家族や医療者とともに話し合い、考えていくプロセスです。

もしものときが近くなったときのʻ延命治療ʼについて考えたいとき、どうしたらいい?

A.病気が進行し、命が助かる見込みのない状態の治療を一人で考えたり、悩んだりしているときは、 医療者や代理決定者となる人に相談してみましょう。「どんな治療があるのか」、「してほしいことやしてほしくないこと」など、一人で考えることがつらいこともあります。信頼する人と分かち合っておくことで、自分が決められない状況になった時にもその思いは尊重されます。
*“延命治療”とは、病気が治る見込みがないにもかかわらず、延命するための医療処置を指します。