臨床評価指標

臨床評価指標

臨床評価指標とは

臨床評価指標(Quality Indicator:QI)とは、医療の質や安全性、診療の過程や結果を数値で確認するための指標です。当院では、これらの指標を用いて日々の診療を振り返り、継続的な改善に取り組んでいます。

全国共通の臨床評価指標(国立大学病院長会議)

当院では、全国共通の指標として、国立大学病院長会議で取りまとめられた「病院機能指標」を参考に用い、全国水準との比較や客観的な評価を行っています。こちらのページでは主な指標を掲載しています。詳細な指標や指標の定義・計算式はこちらよりご確認ください。

当院独自の臨床評価指標

これに加えて当院では、診療の特徴や地域のニーズ、現場の課題を踏まえ、病院独自のQIを設定しています。特に以下の3項目については、当院の重点課題として継続的に改善に向けた取り組みを行っています。

全国共通の臨床評価指標(国立大学病院長会議)

当院の体制・規模

当院は、特定機能病院かつ大阪市内唯一の大学病院として、幅広い患者さんに対応できる体制を整えています。

病床数

965
(2025年4月1日時点)

職員数

2,802

診療科数

37診療科
  • 見出し(指標名)の横に青字で表示している数値は、2024年度の実績値です。
  • 他施設平均値は、公開データの都合により、2022年度~2023年度のみ掲載しています。

新規外来患者数

15,761

当院を初めて受診された患者さんの人数を表します。地域の医療機関と連携し、必要な方に速やかに専門的な診療を提供できるよう努めています。

新規入院患者数

19,102

新たに入院治療を開始された患者さんの人数を表します。高度な専門治療を必要とする患者さんを、円滑に受け入れられる体制を整えています。

稼働率

88.2

病床がどの程度利用されているかを表します。病床を有効に活用し、必要な方に適切なタイミングで入院医療を提供できるよう努めています。

平均在院日数

11.9

患者さんが入院されている平均期間です。安全性を保ちつつ、効率的な治療を行うよう努めています。

専門性の高い医療に関する取り組み

専門的な知識と高度な医療技術を要する診療にも対応し、大学病院としての役割を生かした医療を提供しています。

手術室内での手術件数

10,347

手術室で実施された手術の件数です。高度な設備と専門医の技術を用いて、安全かつ確実な手術の提供に取り組んでいます。

外来で化学療法を行った延べ患者数

12,289

化学療法センターで治療を受けた外来の患者さんの人数を表します。日常生活を送りながら、安全に高度な薬物療法を継続できる環境を整えています。

直線加速器による定位放射線治療患者数

170

がんなどの病変に対し、周囲の正常な組織への影響を抑えて行う高精度な放射線治療を受けた患者さんの人数を表します。病変に対して高精度に照射できる技術を活用し、安全で質の高い放射線治療の提供に取り組んでいます。

指定難病患者数

3,149

国が指定する難病の診療を受けている患者さんの人数を表します。大学病院としての専門知識を結集し、診断・治療が困難な疾患に対しても真摯に取り組んでいます。

救命救急患者数

3,664

重篤な状態の患者さんを受け入れ、治療を行った患者さんの人数を表します。重症患者さんを24時間体制で受け入れる体制を維持しています。

医療の安全に関する取り組み

安全で質の高い医療を提供するため、大学病院として組織的に医療安全に取り組んでいます。

褥瘡発生率

0.6

入院中に発生した「床ずれ」の割合です。多職種が連携して皮膚ケアや予防策を徹底し、発生の抑制に努めています。この数値は低いほど褥瘡の発生が少ないことを示しており、患者さんの安全・安心につながります。

クリニカルパスの数

343

10症例以上使用された標準的な治療計画(クリニカルパス)の数を表します。クリニカルパスを継続的に見直しすることで、医療の質の均一化と安全性の向上を図っています。

地域・社会への貢献

地域医療との連携や医師の派遣などを通じて、地域や社会に貢献できるよう努めています。

  • 紹介率は「(紹介患者数+救急車搬入患者数)÷初診患者数×100」、逆紹介率は「逆紹介患者数÷初診患者数×100」で計算します。
    救急車で搬送された患者さんを“初診患者数”に含めない等という計算上のルールがあるため、分母となる初診患者数が相対的に少なくなり、結果として数値が100%を超えることがあります。

紹介率

86.8

地域の医療機関から紹介を受けて来院された患者さんの割合を表します。地域医療機関との連携により、必要な患者さんへ専門性の高い医療を提供しています。

逆紹介率

103.3

当院での診療後、他の医療機関へ紹介した患者さんの割合を表します。治療内容や状態に応じて、地域の医療機関と連携しながら診療を行っています。

地域への医師派遣数

1,432

地域の医療機関へ派遣している常勤医師の人数を表します。地域の医療体制を支えるために、当院では医師派遣に取り組んでいます。

地域医療行政への関与件数

139

地域の医療体制づくりに関わる検討会などに参画した件数を表します。地域医療の向上に向け、各種会議や協議の場にも参画しています。

教育・人材育成

将来の医療を担う人材の育成を重要な使命とし、教育・研修を通じて、医療の質の向上に努めています。

専門医の新規資格取得者数

114

新たに専門医資格を取得した医師の人数を表します。高度な専門知識と技術を持った医師を育成し、医療の質の向上に繋げています。
※2022年度は未集計

臨床研修指導医数

256

研修医の教育・指導を行うことができる医師の人数を表します。経験豊富な医師が診療を通じて指導を行い、次世代の医療人材の育成に取り組んでいます。

臨床研修医採用人数

60

当院の臨床研修プログラムに新たに採用された研修医の人数を表します。多様な診療科での研修を通じて、医師としての基礎力を育むための研修環境を整えています。

医療専門職研修・実習受入数

1,645

看護師・薬剤師等の医療専門職の実習・研修を受け入れた延べ人数を表します。チーム医療を支えるプロフェッショナルを養成するため、教育・実習の場を広く提供しています。

研究に関する取り組み

より質の高い医療の実現を目指し、臨床研究や治験を通じて、医学・医療の発展に取り組んでいます。

企業主導治験件数

212

新しい医薬品や医療機器などの開発に向けて実施している治験の件数を表します。先端医療の実用化に向けて、企業と連携し、治験に取り組んでいます。

医師主導治験件数

11

医師が主体となって実施している治験の件数を表します。新たな治療法の開発に向け、医師主導の研究にも積極的に取り組んでいます。

臨床研究法を遵守して行う臨床研究数

146

医薬品や医療機器などの有効性・安全性を検証するために実施された臨床研究の件数を示す指標です。研究の透明性と安全性に配慮し、よりよい医療につながる臨床研究に取り組んでいます。

認定臨床研究審査委員会の新規審査研究数

6

臨床研究を実施する際に、専門の委員会で新たに審査した研究の件数を示す指標です。研究の倫理性や安全性を確保するため、適切な審査体制を整えています。

当院独自の臨床評価指標

救急車・ホットラインの応需率

大阪市唯一の大学病院として、一分一秒を争う重症患者さんを一人でも多く受け入れるため、診療体制の効率化と多職種連携を強化し、救急応需率の向上に全力を挙げて取り組んでいます。

指標のポイント・計算式

  • 救急医療の機能を測る指標であり、救急⾞受け⼊れ要請のうち、何台受⼊ができたのかを表す。
  • 本指標の向上は、救急診療を担当する医療者の⼈数、診療の効率化、⼊院を受け⼊れる病棟看護師や各診療科の協⼒等、様々な要素が影響する。
  • 「救急⾞で来院した患者数÷救急車受入要請人数×100」にて算出

手術技術度DおよびEの手術件数

他院では困難とされる高度な手術にも対応できるよう、最新設備の導入と熟練した専門医の育成に注力しています。大学病院ならではの専門知識を結集し、患者さんに最善の選択肢を提供できるよう努めています。

指標のポイント・計算式

  • 難易度の高い手術への対応力を測る指標で、特に技術度D・Eは熟練した医師・看護師や専用器具が必要な高度手術を示す。
  • 医師・看護師・メディカルスタッフの教育・育成に加え、役割の標準化や準備時間の短縮、さらに手術室の稼働率向上など、組織全体での効率化や体制整備が重要な要素が影響する。
  • 「DPCデータによる⼿術報酬に関する外保連試案2024において技術度DとEに指定の⼿術件数」を用いて算出

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者における肺血栓塞栓症予防対策の実施率

手術後の重大な合併症である肺血栓塞栓症を防ぐため、リスクを事前に評価し、確実な予防策を講じています。患者さんが安心して手術等の治療に臨める環境づくりに取り組んでいます。

指標のポイント・計算式

  • 術後の肺血栓塞栓症予防対策(早期離床・弾性ストッキング着用等)の実施状況を示す指標。
  • 肺血栓塞栓症の発生率は、長期臥床や下肢・骨盤手術、基礎疾患などのリスク要因が影響する。
  • 「危険因子手術を行い、かつ、抗凝固療法薬を使用した、または肺血栓塞栓症予防管理料を算定した患者数÷危険因子手術を行った患者数×100」にて算出