高濃度注射用カリウム製剤

高濃度注射用カリウム製剤

実施内容 高濃度注射用カリウム製剤の投与
対象患者 当院で治療を受ける患者さんで、低カリウム血症を呈した患者さん
承認日 2015年9月30日
実施期間 承認後から永続的に使用
目的・概要 低カリウム血症に対する治療は通常内服薬でカリウムの補充を行いますが、重症の場合や内服困難な場合は注射剤を使用します。注射用カリウム製剤は、添付文書において、40mEq/L 以下に希釈して使用することとされています。しかし、患者さんの状態によっては、高度の水分制限が必要な場合や速やかな補正が必要な場合などでは高濃度で使用する場合があります。当院では、救命救急センター、ECU、ICU、CCU、HCU、手術室、透析室で使用する場合、並びに造血器腫瘍/疾患および同種造血幹細胞移植後の患者さんに対しては、投与濃度400mEq/Lまでの使用を認めています。
予想される不利益と対策 カリウム補充により、予想より血清カリウム値が上昇することがあります。その場合、不整脈や心不全をきたす恐れがありますが、異常が確認された場合は速やかに減量または中止を検討します。低カリウム血症が改善され次第、高濃度注射用カリウム製剤の使用は終了し、添付文書で定められた使用法へ移行します。 なお、高濃度で使用する場合は、以下の事項を遵守すると定めています。
     
  • モニター監視、頻回のK値の検査等、厳格な管理を行うこと
  • 中心静脈から投与すること(透析を除く)
  • 輸液ポンプもしくはシリンジポンプを用いて投与すること
また、投与速度は20mEq/時以下、1日最大投与量は100mEqまでと、添付文書で定められた範囲内での投与としています。
問い合わせ先 大阪公立大学医学部附属病院 新規技術・医薬品審査部
TEL:06-6645-2121(代表)