形成外科

形成外科

基本情報

診療科の特色

形成外科とは、身体に生じた組織の異常や変形、欠損、整容的問題に対して、主に外科的手技により、機能だけではなく形態的にもより正常に近づけることによって、肉体的・精神的苦痛を取り除き、生活の質(quality of life: QOL)の向上に貢献する外科系基本診療科です。
形成外科の治療対象は多岐にわたりますが、主な対象として腫瘍、外傷、先天異常、美容外科が挙げられます。特に顔面は整容的・機能的に重要な構造物が集中しており、顔面を専門臓器として扱う外科とも言えます。 また、創傷治癒も形成外科が専門とする領域の1つであり、集学的治療が必要な難治性創傷に対しては形成外科が主体となって治療を行います。

社会的ニーズ

さまざまな変形、欠損による整容的・機能的問題を改善させることにより、生活の質が向上し、社会復帰に対する手助けとなると考えております。近年はがん患者の社会復帰に焦点が当たっており、形成外科が介入している点として、頭頸部癌患者における頭頸部再建が摂食、構音機能の維持を補助し社会復帰を促進すること、 乳癌患者における乳房再建が乳房喪失に伴う精神的ダメージを軽減し社会復帰、職場復帰などをサポートできることなどが挙げられます。先天異常に対する手術は、機能的・整容的改善のみならず、患児の精神的な発育にもポジティブな影響を与えます。眼瞼下垂は身近な疾患ですが、「ものが見えにくくなる、目が疲れる」などの症状が生活の質の低下を招きます。 このような症状に対しても手術により改善が見込め、高齢者の社会参加の機会を増やすことに繋がります。
医療技術の発展によりがん患者の生存率の向上、平均寿命の延長などがもたらされましたが、今日においては病気を治すことだけでなく、病気によって引き起こされた生活の質の低下を改善させるという点において形成外科のニーズが高まっています。

今後の展望

上記の社会的ニーズを満たすため、関連診療科とのチーム医療体制の強化を行い、更に良質な医療を提供していきます。また関連病院との連携を強め、急性期および慢性期と一貫して上質な医療が当科および関連病院で等しく受けられるようなシステムの構築を行っていきます。

外来受付時間

受付場所 形成外科(2階)
診察受付 初診:9:00-10:30 再診:9:00-11:30
レーザー外来 14:00-16:00(毎週水曜)
リンパ浮腫外来 14:00-16:45(第2、4火曜)

※初診のときは、外来診察担当表をご確認ください。
※レーザー外来、リンパ浮腫外来は完全予約制です。初診の方は、かかりつけ医療機関から地域連携を通じて専門外来のご予約をお取りください。レーザー外来では保険適用外レーザーは行っておりません。リンパ浮腫外来についてはリンパ節郭清後の続発性(二次性)リンパ浮腫を対象としております。
※美容外科診療(手術およびレーザー治療)は行っておりません。また、美容外科手術後の合併症に対する治療も行っておりません。

医局のホームページ

形成外科:https://www.omu.ac.jp/med/prsurgery/

認定施設

  • 日本形成外科学会
  • 日本熱傷学会
  • 日本レーザー医学会
  • 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会

疾患・治療実績

当科の得意分野

当科では、良性腫瘍、母斑に対する切除やレーザー治療、悪性黒色腫など皮膚軟部悪性腫瘍に対する切除とその再建、頭頸部癌や乳癌など腫瘍切除後の変形や機能障害に対する再建や、顔面骨骨折を始めとする顔面外傷、熱傷、口唇口蓋裂や小耳症、多合指(趾)症などの先天異常に対する治療を行っております。 特に皮膚悪性腫瘍に対する治療、腫瘍切除後の欠損に対する再建外科手術に対して精力的に取り組んでおり、マイクロサージャリーを用いた遊離組織移植を積極的に行っております。様々な難治性創傷(褥瘡、糖尿病性足潰瘍、術後難治性潰瘍、放射線潰瘍など)に対して集学的治療を行っております。 その他、眼球欠損後の義眼床再建や顔面神経麻痺、リンパ浮腫など専門性が高い疾患に対する治療において良好な結果を得ており、全国から患者紹介をいただいております。また、肥厚性瘢痕やケロイドなど瘢痕に対する治療、後天性眼瞼下垂など一般形成外科手術も数多く行っております。

治療実績・理念等

再建外科における各種腫瘍外科医との連携、口唇顎口蓋裂における口腔外科・言語聴覚士などとのチーム、小耳症における耳鼻科・補聴器メーカーとの連携、糖尿病性足潰瘍に対する複数診療科や看護師との連携および義肢装具士による装具診での介入、 多発外傷・広範熱傷における救命救急科との合同治療など、各領域でチーム医療に重点を置いた治療を推進しております。また当科独自の“整容は機能である”との観点より、手術治療のみでは改善困難な整容面の問題に対しては、かづきれいこ氏によるリハビリメイクを行っております。

対象疾患

形成外科領域全般の診療を行っていますが、主な手術症例は再建外科(頭頸部、乳房、義眼床など)、皮膚悪性腫瘍、顔面骨骨折(鼻骨、頬骨、眼窩、上顎、下顎など)、 熱傷、先天異常(口唇口蓋裂、小耳症など)、難治性創傷、母斑(レーザー治療の対象)などになります。

主な対象疾患

  • 腫瘍切除後の欠損、変形
  • 皮膚悪性腫瘍
  • 皮膚良性腫瘍
  • 母斑
  • 顔面変形
  • 眼球欠損、眼球癆
  • 顔面神経麻痺
  • 顔面軟部組織損傷
  • 顔面骨骨折
  • 熱傷
  • 肥厚性瘢痕
  • ケロイド
  • 瘢痕拘縮
  • 口唇口蓋裂
  • 小耳症
  • 多合指(趾)症
  • 先天性眼瞼下垂
  • 後天性眼瞼下垂
  • リンパ浮腫
  • 難治性潰瘍

治療方法

  • 頭頸部再建
  • 乳房再建
  • 義眼床再建
  • 食道再建
  • 腹壁再建
  • 遊離皮弁
  • 有茎皮弁
  • 局所皮弁
  • 顔面骨骨折観血的整復術
  • デブリードマン
  • 植皮術
  • 口唇・口蓋形成術
  • 耳介形成術
  • 多合指(趾)症手術
  • 皮膚悪性腫瘍切除術
  • リンパ節郭清
  • 免疫チェックポイント阻害剤による
    化学療法
  • 眼瞼下垂症手術
  • 瘢痕拘縮形成術
  • 顔面神経麻痺に対する動的・静的再建
  • 色素レーザー
  • アレクサンドライトレーザー

検査・診断方法

  • X線:各種特殊撮影
  • 超音波画像検査
  • CT
  • MRI
  • PET
  • シンチグラフィー
  • センチネルリンパ節生検
  • リンパ管造影
  • 皮膚の質的診断

主な手術や処置の件数(2025年度)

手術・処置・症例等の名称 件数
頭頸部再建 23
自家組織による乳房再建 28
外科系再建 14
マイクロサージャリー症例 41
皮膚悪性腫瘍切除 28
顔面骨骨折 38
顔面骨の骨切り移動術 16
頭蓋骨形成 8
先天異常に対する小児形成外科症例 56
眼瞼下垂症 86
レーザー 583

スタッフ紹介

教職員氏名 役職 指導医・認定医資格 専門分野・担当
元村 尚嗣 部長
  • 日本形成外科学会指導医、専門医
  • 日本形成外科学会皮膚腫瘍外科分野指導医
  • 日本形成外科学会小児形成外科分野指導医
  • 日本形成外科学会再建・マイクロサージャリー
    分野指導医
  • 日本創傷外科学会専門医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 再建外科
    (頭頸部再建、乳房再建)
  • マイクロサージャリー
  • 皮膚悪性腫瘍
  • 頭蓋顎顔面外科
    (義眼床再建、顔面神経麻痺、頭蓋形成)
諸富 公昭 副部長
  • 日本形成外科学会指導医・専門医
  • 日本創傷外科学会認定専門医
  • 日本頭蓋顎顔面外科学会認定専門医
  • 日本形成外科学会小児形成外科分野指導医
  • 日本形成外科学会皮膚腫瘍外科分野指導医
  • 日本抗加齢医学会専門医
  • 頭蓋顎顔面外科
  • 顎変形症
  • シミュレーション外科
藤川 平四朗 外来主任
  • 日本形成外科学会指導医、専門医
  • 日本形成外科学会小児形成外科分野指導医
  • 小児形成外科
  • 一般形成外科
前田 周作 病棟主任
医局長
  • 日本形成外科学会専門医
  • 日本形成外科学会再建・マイクロサージャリー分野指導医
  • 再建外科
  • マイクロサージャリー
  • 一般形成外科
出口 綾香
  • 日本形成外科学会専門医
  • 乳房再建
  • レーザー
  • 一般形成外科
藤井 奈穂
  • 日本形成外科学会専門医
  • 日本レーザー医学会専門医
  • 日本形成外科学会レーザー分野指導医
  • レーザー
  • 一般形成外科

外来担当表