がんについて親・パートナーに話す

がんについて
親・パートナーに話す

大切なひとへ
だから伝えたい
だけど難しい

家族にがんのことを伝えるにはどうしたらいいの、伝えないといけないと思っているけど上手くつたえられるか不安だという思いを抱えてはいませんか?

親、きょうだいへの伝えかた

親やきょうだいに病気のこと、自分の気持ちなどを話すことは、余計に心配をかけてしまうとためらうと思います。
家族に病気のことを伝え、理解と協力を得ることがあなたにとってよいこともあります。
例えば体調がよくない時の身の周りのお手伝いや、あなたに子どもがいる場合には子どもの相手や世話をしてもらえるかもしれません。
親の健康状態に不安があるまたは理解が難しい場合は病状や治療内容をどこまで伝えるかあらかじめ決めておきましょう。

パートナーへの伝えかた

病気のことを話し合うのは、勇気がいると思います。 また打ち明けられたパートナーは大きなショックを受け、不安でいっぱいになると思います。
まずは相手が本当はどう思っているのか、どうしたいのかをよく話し合ってお互いの考えを理解し合いましょう。
治療の選択や日々の暮らしへの対処を一緒に考えることでよい考えが浮かぶ可能性があります。
当事者同士で問題を抱え込まず、両親や職場の上司など周囲の人に病気のことを理解して協力してもらうようにしましょう。

話すポイント

「がん」を受け入れる時間をつくる!

自分だけでなく相手も「がん」を受け入れるまでにしばらく時間が必要になります。
また話すときはできるだけ静かな環境で、ゆったりした時間を選びましょう。

「察してほしい」はダメ!

相手から自分の思うような返事や行動が得られなかった際にお互いにストレスとなります。
相手の気持ちや考えを聞くこと、自分の気持ちを素直に伝えることが大切です。

がんについて
子どもに話すとき

がんになった時
子どもにどう伝えるか

子どもにとって親ががんになるとは

相手から自分の思うような返事や行動が得られなかった場合、お互いにストレスとなります。
相手の気持ちや考えを聞くこと、自分の気持ちを素直に伝えることが大切です。

自分や配偶者が「がん」と診断されたとき、子どもに伝えるべきか、
どのように伝えるか、
家庭ごとにいろいろな考えがあると思います。

  • ・一緒にいられない?
  • ・生活が変わる?
  • ・もう病気が治らない?
  • ・生活のお金は?

すべてを伝えることだけが正しいとは限りません。
しかし、多くの場合、事実を隠すより、たとえ子どもが幼くても、子どもにわかる範囲で事実を伝えた方が、安心感を与えることが多いようです。
もちろん、事実を知って子どもは一時的にショックを受けるかもしれません。
それでも「家族の一員として認めてもらった」という経験が
大きな自信につながるのです。

子どもに話すポイント

「3つのC」をしっかり伝える!

「Cancer」
= がん

「病気」という曖昧な表現をすると、子どもは想像力をはたらかせ、より大きな不安を感じてしまうことがあります。

「not Caused」
=がんは
誰のせいでもない

「自分が悪いことをしたからお父さん(お母さん)ががんになってしまった」と思い込んでしまうことがあるため、そうではないことを繰り返し伝えましょう。

「not Catchy」
= 感染しない

子どもは病気といえば風邪のような感染する病気を思い浮かべることが多いです。
そのため「自分も同じ病気になってしまうのでは」と心配することもあるようです。
「一緒のご飯を食べてもうつらないよ」「抱っこしても大丈夫だよ」などわかりやすく説明してあげましょう。

がんについて
子どもに話す

子どもの
発達や年齢に応じた
伝え方

子どもは発達や年齢によりがんや病気について理解の仕方が異なります。
子どもに伝える時は発達や年齢に応じた配慮が必要となります。

乳幼児 0~2歳

病気の理解は困難であり、今後の話は理解ができません。
一番の保護者(親)が近くにいないことに不安を感じことがあります。
→「ぽんぽん痛い」など、普段使っている言葉で状態を伝えましょう。
世話をする人は2-3名にし、不安が少なくなるよう関わっていきましょう。

幼児期 3~5歳

自分のせいで病気になった、がんはうつると考えることがあります。
時間の概念が発達しておらず、未来の話は理解が難しいです。
同じ質問を繰り返す事があるためその都度応えてあげましょう。
→病気は誰のせいでもない、うつる病気ではないことを伝えましょう。(3つのC)
子どもの生活に影響することをその都度話しましょう。
できないことと今まで通りできることを伝えましょう。

学童期 6~11歳

がんをある程度概念的に理解でき、親の病状や体調についても理解が出来ます。
原因と結果から病気を理解しようとします。
→がんは誰のせいでもない、うつる病気ではないことを説明しましょう。(3つのC)
治療や副作用について説明しましょう。
理解できない部分もあるため質問できる機会を作ってあげてください。

思春期

病気や病状を理解でき、病状が深刻であれば死につながることを理解できます。
→病気や治療など今後の見通し、具体的な情報を伝えましょう。
副作用のどのような症状があるのか伝えておきましょう。
子ども自身の生活(部活や学業)はこれまで通り行い、楽しんでいいことを伝えましょう。
治療費など経済面で不安を持つことも多いため、出来る限り答え安心できるようにしましょう。
できないことと今まで通りできることを伝えましょう。