外科医を目指す方へ

外科医を目指す方へ

 新専門医制度の導入そして延期などの混乱の中、外科医の周辺環境も大きなうねりとともに変化しています。この変化を乗り越えられる『力』と『熱意』が必要になります。大阪公立大学外科学講座では、後期研修医(外科専門医をとるための専攻医)を育成するうえで、10年後大学もしくは地域の中核病院や医院でのリーダーを育成することを目標としています。

 2018年に新専門医制度の導入が始まり2024年に7年度に入ります。大阪公立大学外科学講座では、後期研修医(外科専門医をとるための専攻医)を育成するうえで、『10年後大学もしくは地域の中核病院や医院でのリーダーを育成すること』を目標としています。

 大阪公立大学外科専門研修プログラムでは、専攻医の先生方には「外科」の後期研修医として入ってもらいます。そして3年かけて外科全般を経験して、外科専門医を取得してからサブスペシャリティーへ進んでもらいます。2020年度からの変更点ですが、これまで3年かけて外科専門医を取得することを最も重視していることは変わりないですが、2017年度の試行、2018年度の第1期専攻医および2019年度の第2期専攻医の実績より、最初の1年度で消化器を除く「心・大血管、末梢血管、呼吸器、乳腺、小児」の必要手術経験数をクリアできており、2年度で専門医取得に必要な「手術経験数350例、うち執刀120例」をクリアできていました。これらの結果より、3年度より希望するサブスペシャリティ領域を重視した研修を可能にしました(下図)。

 大阪公立大学医学部附属病院と協力していただく36の連携施設(専門研修施設群)で後期研修3年間の育成をしていきます。専門研修施設群の3年間NCD登録数は38,961例で、専門研修指導医は176名です。大阪公立大学の年間手術数は2,002例で、全国の大学病院のなかでも非常に豊富な症例数を有しており、それぞれの分野の専門医が最先端の技術を提供することで専門的かつ最新の外科医療を日々実践しています。 3年間の専門研修期間中、本プログラムでは最初の1年間は基幹施設である大阪公立大学医学部附属病院で研修し、消化器外科、心臓血管外科、呼吸器外科、小児外科、乳腺外科の5つのサブスペシャリティをローテーションし、広い見識と外科としての基礎力を身に着けてもらいます。その上で2年度、3年度は連携施設で研修をします。(採用人数によっては1年度に連携施設の場合もあります)上述していますように2年間で外科専門医に必要な手術経験が可能な研修を無理なく経験できるように考慮しています。外科専門医取得後は、各サブスペシャリティの専門医資格取得、大学院進学、連携病院での勤務など希望に沿った進路を進んでもらいます。また、将来開業を考慮されている先生にも十分に配慮していきます。それぞれの現状況での希望や10年後、20年後を見据えたうえでの目標など、さまざまな要望を気軽に相談でき、なおかつ実現可能な職場であることも大阪公立大学の魅力と自負しています。 また、外国留学は希望者にはできる限り行ってもらいたいと考えています。さらには、近年、女性外科医の数が増えてきており、妊娠・出産・子育てを経て仕事に復帰されている先輩方もいます。また、他大学出身の先生方で近畿圏に帰ってきたい方もいると思います。本学出身者はもとより、他大学、他施設からの先生方、女性の先生方も大いに歓迎いたします。

 外科医を目指す先生方のひとりでも多くがわれわれの仲間となり、将来の外科学をいろいろな形で発展させてくれることを望んでいます。臨床、研究、教育、様々な分野でともに汗を流し、充実した日々を過ごしませんか。

 概要は「プログラム冊子」に記載しておりますが、一次審査を通過した時点のものであり、二次審査の結果を踏まえて修正・変更が生じる場合があります。