不適合情報

2023年6月28日

  • 適格基準・除外基準
  • 重大
  • 臨床研究法下の研究

#232201 適格基準・除外基準に関して発生した不適合事例(適格基準違反)

概要

実施計画番号  jRCTs021210046  
研究名称 心不全増悪入院患者におけるアンジオテンシン・ネプリライシン阻害薬の研究(PREMIER study) 
実施医療機関名  佐賀大学医学部附属病院

<発生日時>2023年4月25日 
<発生場所>循環器内科病棟 
<不適合の内容> 4月24日に同意取得、4月25日に適格性判定、登録・割付を実施した際に、モニタリングにより適格性判定(選択基準7のⅢ)に抵触していることが、6月27日に確認された。硝酸薬であるニトログリセリンが適格性確認時も静注されており、入院時4月21日からベースラインの翌日4月27日まで継続されていた。 

 ●選択基準7) 以下の血行動態の安定基準を満たしている患者 I.収縮期血圧100 mm Hg以上 II.無作為化前の6時間以内に利尿薬の静注が増量 されていない III.血管拡張薬(カルペリチド、硝酸薬など)や強 心薬の静注が実施されていない  

<研究対象者への影響> 
サクビトリルバルサルタンの投与開始が4月27日であるが、添付文書の禁忌や併用注意にも該当していない。研究として血行動態の安定基準を定めたものであり、安全性の観点からは大きな問題はないと思われる。なお、対象患者の健康被害も出ておらず、不適合が判明した6/28(8週前)に研究は中止している。

対応状況

担当医および協力者(循環器内科医局事務員)が、適格性判定時に一部併用薬の確認が漏れてしまった。  

是正措置

今後は、適格性判定時は、必ず2名以上がそれぞれ全てチェックを行い、確認漏れがないように徹底する。 また、研究責任医師および研究分担医師、協力者にて、研究計画書の再度周知徹底を図るとともに、規定された基準には留意し再発防止に努める。

引用元

https://chiken.med.saga-u.ac.jp/specified-clinical/163.html 
https://chiken.med.saga-u.ac.jp/cms/wp-content/uploads/2023/08/2023.06.28_major_nonconformity.pdf