不適合情報

2023年3月17日

  • 同意取得
  • 規定外のプロトコール治療
  • 検査項目・スケジュールの不遵守
  • 審査委員会書類の不備・未提出・遅延
  • 重大
  • 臨床研究法下の研究

#231214 規定外のプロトコール治療, 検査項目・スケジュールの不遵守他に関して発生した不適合事例(介入薬の用法用量間違い、検査の未実施・欠測 など))

概要(重大な不適合事案の概要)

研究課題名:前治療歴を有する根治切除不能または転移性腎細胞癌に対するニボルマブのバイオマーカー探索を目的とした多施設共同前向き介入試験
研究の概要:前治療歴を有する根治切除不能または転移性腎細胞癌に対するニボルマブの投与については通常診療で実施が認められた治療ですが、その実施の際に有効性と相関するバイオマーカーの探索を伴うため、研究として実施しているものです。
不適合の内容:本事案の内容は、以下の通りとなります。なお調査の結果、今回の事案に関しては、通常診療の範囲内で実施されていますが、研究計画からの逸脱による不適合となるため、これら不適合による被験者の方への健康被害はございませんでした。
 1. 同意取得日、適格性確認日、試験薬投与開始日の順序の不整合があった被験者の登録:19 例
 2. 同意取得日が試験開始よりも遅れた被験者の登録:1 例
 3. 試験治療であるニボルマブを投与するためではなく、研究に参加するために設定している以下の適格基準を満たしていない被験者の登録
  A) 臨床検査値:8 例
  B) 疾患に対する前治療:2 例
  C) 病理結果:2 例
  D) 全身状態の指標(Performance Status):1 例
  E) 重複癌の合併:1 例
 4. ベースライン画像診断の許容範囲を超過した被験者への試験治療の実施:11 例
 5. 試験開始前の病理報告書および試験開始以後の画像検査の未実施があった被験者への試験治療の実施:1 例
 6. 計画書改訂前に試験治療の投与量が変更された被験者の実施:3 例
 7. 重大な疾病等の報告遅延:1 例


 今回の事態を厳粛に受け止め、病院長から関係者へ再発防止策と是正措置を求めるとともに、当該研究を中止するようにいたしました。
 再発防止の徹底に努め、今後このようなことがないように十分注意してまいります。

引用元

https://www.hosp.kobe-u.ac.jp/jims/info/info000317.pdf